乾癬-問題点を理解しましょう
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乾癬は単なる外見の問題ではありません
乾癬は、誰もがかかりうる皮膚の疾患で、非常に苦しい症状を伴う場合があります。
大事なことは、乾癬が単なる外見の問題ではなく、症状が軽い患者さんでも、日常生活への影響や問題を感じているということです1。
乾癬はうつる病気ではありません。
小児を含め、あらゆる年代の方に発症の可能性がありますが、特に青年~中年期での発症が多くなっています2。
乾癬の徴候、症状には次のようなものがあります。3,4
- かゆみ
- 痛み
- 皮膚の一部に銀白色の粉(鱗屑;りんせつ)がある赤みを伴う発疹ができ(紅斑)、皮膚がフケのようにポロポロとはがれる(落屑;らくせつ)状態
- 患者さんの7~30%は炎症性の関節炎を発症し、関節に痛みがでます5。
乾癬の発症原因は?
まだ完全にはわかっていません。環境的な要因(不規則な食事、ストレス、肥満など)と、遺伝的要因が組み合わさることによって発症すると言われています6。
正常な皮膚細胞は、皮膚の深部で次々と新しく生まれ、おおよそ1ヵ月かけて表面へ移動することで、自然に皮膚が生まれ変わっていきます(ターンオーバー)。7しかし、乾癬になると免疫機能が誤作動を起こし、健康な皮膚細胞を攻撃してしまうため、皮膚のターンオーバーが早まり(3~4日)、古い皮膚細胞が表面に蓄積される状態が起こり、それが鱗屑となります7。
参照文献
- Stern RS et al. J Investig Dermatol Symp Proc 2004; 9(2):136-39.
- World Health Organization. The Psoriasis Report. Available at: http://www.ifpa-pso.org/web/page.aspx?refid=273 Accessed: June 2015.
- Rapp SR et al. J Am Acad Dermatol 1999; 41(3 Pt 1):401-07.
- Guenther L et al. J Cutan Med Surg. 2009; Suppl 2:S77-87.
- Zachariae H. Am J Clin Dermatol 2003; 4(7):441-47.
- Nestle FO et al. Psoriasis. N Engl J Med 2009; 361(5):496-509.
- Schön MP, Boehncke WH. N Engl J Med 2005; 352(18):1899-1912.