乾癬と併存症
乾癬患者さんには、さまざまな疾患が併存しやすいとされています。中でも、肥満・高血圧・糖尿病などの、メタボリックシンドロームを合併することが多く、それらの病気によってもQOL(Quality Of Life;生活の質)は下がってしまうことがあるため、併存する病気の治療もおこなうことが重要視されています。
■ メタボリックシンドローム
肥満、高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症がみられます。40~50歳代で乾癬の症状がひどい方では、動脈硬化や心筋梗塞などの血管の病気を発症しやすいといわれています。乾癬がこれらの病気と何らかの関係があるのであれば、乾癬症状のコントロールによって合併症の発症を予防したり、遅らせたりすることができると考えられています。
■ ブドウ膜炎
ブドウ膜炎は眼の中に起こる炎症のことをいいます。乾癬患者さんの0.4~0.5%ほどがかかるといわれ、また関節症状のある方では、7~18%にみられます。
■ うつ
25%の患者さんがうつ状態といわれます。うつはさらに心血管系疾患発症を発症する恐れがあります。